浙江省南部楽清市にある雁蕩山は、中国が初めて指定した国家級風景名勝区の一つで、中国の十大名山の一つに数えられている。「山頂に湖があり、ヨシやアシが生い茂り、雁が宿す」ことから、雁蕩山と名づけられた。雁蕩山は東シナ海に近い山水のある名所で、峰、滝、洞窟が特に有名で、昔から「海上の名山」、「世界の絶勝」と誉められ、「東南第一山」と言われる。山を拓き名勝を作ることは、南北朝から始まり、唐と宋になって盛んになり、豊な文化が底を流れている。
雁蕩山は1.2億年前にできた典型的な白亜紀流紋型古い火山で、全面積は450平方キロ、550余りの観光スポットがある。主な景勝区は八つで、そのうち霊峰、霊岩と大龍湫が代表的な観光スポットで、「雁蕩三絶」と呼ばれる。
雁蕩山は自分なりの特徴があり、「昼間の景色は見飽きなく、夜景は魂を奪う」、「山の景色を観て、海の幸を楽しむ」、「同じ景色ながら多種多様に変わり、歩きながら形が変わる」というのが、中国のほかの名山と違う三大特徴である。
※景勝の美学的(山水)価値
わが国の歴史が長く、「世界の絶勝」、「天下の絶景」と言われる名山として、雁蕩山は自分なりの山水の美学的特色がある。地形が複雑で、景色に富み、同じ景色に多種の見所があるといった特徴があるので、その最も代表的な形象の美がやはり「奇(変わる)」である。
いったいどういうところが「奇」でしょうか。その「奇」が、流紋岩の独特な形にあり、自然景観の尋常ではなく、人の不意を打った、変幻極まりなしの美にあり、天まで聳え立ち、険しい谷に面したにょきにょきした峰にあり、天に寄りかかる雄大な山にあり、人の魂を奪う大小の滝にある。
雁蕩山の景観は「奇」で天下に知られているが、ただ「奇」ではない。また雁湖岡、龍湫背の雄大さ、雲洞桟道の険しさ、仙渓と清江の山水の麗しさ、初月谷、鳴玉渓、霊岩など多くの洞窟の奥深さなどある。百岡尖に登って、百余りの山岡を見下ろして、「山頂に登れば自分こそ峰なり」の境地を吟味したり、そして海辺、楽清湾など「海が突き当りにいき天が岸となり」との平かで広い景色を観たりするのが、いずれも美の享受である。、
まるで画家の潘天寿氏が雁蕩山の景観を評価したとおり、「奇怪で華麗で、想像できない」である。
※歴史の文化的価値
雁蕩山は大規模で独特な景観で、詩人や画家、文人学士などに強い美感と霊感を与えている。彼らはここで詩を作ったり、絵を書いたりして、たくさんの作品を残った。その中には、5000本余りの詩や詞、龍鼻洞など400箇所の文字が彫刻された崖や石彫り、また南閣碑坊などの歴史の旧跡があり、すべて珍しい歴史的文化財である。
雁蕩山の造形と地形は、科学者の知恵を大きく啓発した。たとえば、北宋の科学者沈括は雁蕩山を見学し、流水の地形への浸食の学説を提出し、それが欧州学術界の侵食学説の提出より600年余り早かった。現代地質研究が表明したように、雁蕩山は世界的意義のある典型的な流紋型の古い火山――カルデラ火山である。その科学的価値は世界的な普遍な意義を持っている。清代の施元孚は、雁蕩山を見学してから十年後、「遊山説」を提出した。その旨が、中国古代に人々が山水の観光で、自然に帰し、自然と精神的交流を行う精神文化的活動の経験をまとめたことで、清代末期の魏源氏が提出した「遊山説」と同じのもので、研究するに値する山水の文化財である。
※自然の科学的価値
雁蕩山は自然が解剖した白亜紀カルデラ火山の立体型模型で、流紋型火山岩の自然博物館である。雁蕩山カルデラ火山の世界的な激変事件が時間と空間の独特性があり、西太平洋アジア大陸周辺巨大型火山(岩)の中で普遍性と代表性があり、大陸周辺が深層地質に作用した過程を研究する天然のドリルのようなものである。
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